最近、レバレッジをかけた投資信託に注目が集まっています。
レバレッジ投資信託には、いろいろありますが、
- レバレッジNASDAQ100(レバナス)
- レバレッジS&P500(レバS&P500)
という代表的な2銘柄で、悩んでいる方は多いと思います。
今回は、この二つの投資信託について、どちらが積立に最適なのかお教えします。
なお、今回は15年以上の長期積立投資を前提としており、短期では考えておりません。
また、これは完全に私個人の意見ですので、それはご承知おきください。
このブログを読むと、
「レバナスとレバS&P500、どちらを積み立てるべきなのか」がわかります。
レバナスとは

レバナスとは、
大和 i-Free レバレッジ NASDAQ(ナスダック)100
の略称で、指数連動型の投資信託です。
iFreeレバレッジ NASDAQ100 / 大和アセットマネジメント株式会社 (daiwa-am.co.jp)
(2021年に楽天からもレバナスが発売されました。)
楽天レバレッジNASDAQ-100 | 投資信託 | 楽天証券 (rakuten-sec.co.jp)
NASDAQ100は、ナスダックという証券取引所に上場する、金融銘柄を除く、時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均によって算出される株価指数です。
そして、この指数に2倍レバレッジをかけた投資信託がレバナスです。
レバS&P500とは

レバS&P500 とは、
大和 i-Free レバレッジ S&P500
の略称で、指数連動型の投資信託です。
iFreeレバレッジ S&P500 / 大和アセットマネジメント株式会社 (daiwa-am.co.jp)
S&P500は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが、ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄を時価総額加重平均によって算出される株価指数です。
そして、この指数に2倍レバレッジをかけた投資信託がレバS&P500です。
NASDAQ100とS&P500の違い

NASDAQ100とS&P500の違いは、
- 投資会社数の違い
- 投資対象(選び方)の違い
が挙げられます。
投資会社数の違い
見てわかりますが、根本的に投資会社に違いがあります。
NASDAQ100(100社) < S&P500(500社)
このことから言えるのが、
NASDAQ100の方が、集中投資→ハイリスクハイリターン
S&P500の方が、分散投資→ローリスクローリターン
の傾向が強いです。
ちなみに、この記事では、レバナスとレバS&P500を比較したうえでの意見であり、株式自体はそもそもハイリスク・ハイリターンです。
投資対象(選び方)の違い
NASDAQ100=ハイテク企業のみに時価総額TOP100
S&P500=さまざまなセクターの代表的な500社
NASDAQはハイテク企業が多く集まる証券取引所であり、
その中の時価総額TOP100が、NASDAQ100です。
(ただし、金融銘柄は除きます)
悪く言えば、時価総額が高ければ、業績が悪くても、どの国企業でも、関係なしです。
しかし、NASDAQの中のTOP100に入っている企業は、文句なしの超大企業です。
一方、S&P500は、スタンダード&プアーズが定めた基準に適合した厳選された500社です。
基準は下記の通りです。(簡単に書いています。)
- 時価総額:時価総額61億ドル以上
- 株の流動性:直近で株の売買が十分な量されている
- 本拠地:米国企業のみ
- 浮動株:動いている株が50%以上
- セクター:S&P500全体のバランス
- 財務状況:黒字
- IPO:上場してから最低12か月以上
NASDAQ100に選ばれることもすごいことですが、S&P500に選ばれることもすごいことです。
ここで言いたいのは、下記の通りです。
- どちらの指数も入っている銘柄は大型でいい銘柄
- NASDAQ100=ハイテク集中
- S&P500=さまざまなセクターに分散(ただし、現在は時価総額的にGAFAMの比率が大きく、ハイテクが多め)
【レバナスvsレバS&P500】積立に最適なのは

結論から言います。
【結論】積立に最適なのは、レバナス
どちらもいい銘柄ですが、レバナスに軍配が上がる理由は2つあります。
- レバレッジの目的に合っている
- ハイテク集中
理由①:レバレッジの目的に合っている
さきほども言いましたが、二つを比べると
- NASDAQ100=集中投資=ハイリスク・ハイリターン
- S&P500=分散投資=ローリスク・ローリターン
という傾向が強いです。
そして、ここで考えてほしいのがレバレッジをかける目的です。
レバレッジの目的は、「リスクを取って、リターンを得る」
要するに、ハイリスク・ハイリターンです。
この目的に合っているのはNASDAQ100です。
高いリターンを求めて、わざわざリスクを取り、レバレッジをかけるのに、S&P500では目的に沿わない(ぴったりではない)です。
しかし、NASDAQ100がリスクを取るに値しなかったら(今後伸びる余地がなければ)、意味がありません。
それについては、二つ目の理由で説明します。
理由②:ハイテク集中
- NASDAQ100=ハイテク集中
- S&P500=さまざまなセクターに分散(ただし、時価総額的にGAFAMの比率が大きく、ハイテクが多め)
ハイテク産業は、最近は特に成長が顕著です。
成長しすぎて、「もうNASDAQ100はオワコンだ」、「NASDAQ100の時代は終わった」という人もいます。
確かにハイテク産業の成長がもう止まるのならば、NASDAQ100はおしまいです。
しかし、ハイテク産業は今後も伸びると私は考えています。
なぜかというと、今後はさらにすごい技術が生まれてくるからです。
- 通信技術(5G、6G)の発展
- 自動運転の実現
- 空飛ぶ車の開発
- AIの進化
- ロボットの普及
- 仮想現実(VR)の実現
- 宇宙への進出
これらには、ハイテク企業の技術と成長が不可欠です。
ちなみに、エネルギー、食品、ヘルスケア、不動産、金融などいろいろなセクターがありますが、ハイテクに匹敵するほど大幅な成長の伸びしろがあるセクターは、現在はないと思います。
S&P500も優秀な指数ではあるのですが、さまざまな業種にバランスすることにより、成長力も分散されてしまいます。
成熟しきって成長が鈍化している業種にも分散投資しているのが、S&P500の欠点です。
今後伸びていくハイテク超大企業のみに一括で効率的に投資できるNASDAQ100が非常に優秀なのが積立に適している大きな理由です。
【結論】 積立に最適なのは、レバナス
以上のことから、
【結論】積立に最適なのは、レバナス
何度も言いますが、本当にどちらもいい銘柄です。
2021年は、リターンに大差はありません。
もちろんレバS&P500がいいと思えば、そちらに投資してもらえば結構です。
しかし、ハイテク技術の発展に期待ができると思うのであれば、レバナスにするとよいでしょう。
ちなみに、私はジュニアNISAにて、レバナスを選んでいますが、
安定を求めるレバレッジなしのつみたてNISAでは、S&P500を選んでいます。
NASDAQ100よりは、ローリスク・ローリターンの傾向が強く、安定しているためです。
