【就職に強い】高専卒の就職先は?|分野別に就職先を紹介

高専

2020年10月、文部科学大臣は、
「高等専門学校」通称「高専」についてのインタビューに答えて、

大卒よりも即戦力である高専卒の給与水準を、大卒と同じ水準にするよう、いや、むしろ逆でもいいくらいだと産業界に働きかけていきたい」

と話していたそうです。

私は高専卒なので、この発言はとてもうれしかったです。

この発言を聞いて、高専に入りたいと思う人も多少増えるのではないかと思います。

私は高専卒ですが、高専はとても就職に強く、おすすめです。

就職先は多岐に渡って選択肢があり、努力次第でどんな会社(工業系)にでも就職するチャンスがあります。

今回は、実際の高専卒業後の就職先について、紹介します。

この記事を見ると、

「高専の実際の就職先」がわかります。

高専卒業後の進路

高専卒業後は、大きく分けると、就職、進学に分かれます。

進学

  • 大学へ(3年生から)編入
  • 専攻科へ進学

編入する大学は、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学がほとんどですが、他の大学へ行くことも可能です。

専攻科は、高専の本科の延長です。
さらに知識を深めたいときは、専攻科にいくとよいでしょう。

就職

進学する人もいますが、ほとんどは技術者として就職します

工業専門学校なので、就職先はほとんど工業系です。

工業系の会社は、もちろんたくさんあり、希望すれば、大企業でも中小企業でもあらゆる会社に行くチャンスが用意されています

(就職できるかどうかは本人次第ですが、だれにでもチャンスはあります。)

高専自体がたくさんの会社にパイプがあり、いろいろな会社に求人をもらうことができます。

工業系の会社で、高専から就職できない会社はまずありません。

高専の学科

就職先はどの学科に属しているかに、大きく左右されます。

高専の学科はたくさんあり、
大きく分けると、下記の通りです。

  • 機械・材料系
  • 電気、電子系
  • 情報系
  • 化学・生物系
  • 建設・建築系
  • そのほか(国際系、商船系)

高専学科一覧ー文部科学省

学科によって、勉強する内容は大きく変わり、
分野が全く異なります。

そのため、どの学科に属しているかで
就職先の方向性がある程度決まっています

今回は、学科ごとに実際の就職先を紹介します。

機械・材料系

機械や装置関係、これらに関連するシステムを設計・製造する技術を学ぶ学科です。

自動車、家電、航空、宇宙、ロボット、医療といった幅広い分野で、機械技術を必要としています。

機械・材料系の就職先

トヨタ、ホンダ、スバルなどの自動車メーカー、花王、カルビー、キリンビール、森永乳業、カゴメ、日本たばこ産業、東レ、ニコン、富士フイルム、、小松製作所、村田機械、、三菱重工業、日東電工、パナソニック、ダイキン、北海道、東北、東京、関西、中部、北陸、四国、九州、沖縄電力、電源開発、日本原子力発電、JR各社、ガス会社他

主に、機械・機器関係を製造する会社が多いです。

食品系などもありますが、結局は食品を製造する機械のメンテナンスなどを任されます。

電気、電子系

電気や磁気、光を学ぶ学科です。

電気は、生活に欠かせないものなので、需要があります。

電気、電子系の就職先

北海道電力、東北電力、東京電力、関西電力、中部電力、北陸電力、四国電力、九州電力、沖縄電力、電源開発、JR各社、デンソー、日本車輌製造、LIXIL、FUJI、NEC、三菱、NTT、富士電機(株)、高速道路公社(NEXCO)、明電舎、日立、ガス会社他

電力会社を筆頭に電気関係の会社に就職できます。

電力会社であれば、発電所や変電所、配電、送電線のメンテナンスなど、電気にかかわる仕事内容です。

情報系

プログラミング、ソフトウェア開発、ハードウェア開発など、主にパソコンを使う学科です。

今はITの時代なので、この分野の方々が将来の日本を明るくしてくれる存在だと思います。

情報系の就職先

北海道電力、東北電力、東京電力、関西電力、中部電力、北陸電力、四国電力、九州電力、電源開発、村田機械、ソニー、デンソー、トヨタ、アイシン・ソフトウェア、NTT、KDDI、パナソニック、ガス会社、日本アイビーエムテクニカル・ソリューション、JR各社、三菱、日立、YKK他

ITを必要としている会社、ITを提供する会社に就職できます。

システム関係を保守・メンテナンスするような仕事が多いかと思います。

化学・生物系

本学科では、化学品や材料(繊維・プラスチック・半導体など)の設計や製造に関する化学技術や、生物を用いた食品や医薬品などの検査や製造に関する生物技術を学ぶ学科です。

化学・生物系の就職先

東レ、旭化成、花王、資生堂、アステラスファーマテック、大塚製薬、大和薬品工業、第一三共プロファーマ、デンカ、三井化学分析センター、日東メディック、丸善石油化学、出光興産、サントリーグループ、雪印メグミルク、YKK、日清紡メカトロニクス、日東電工、ダイキン工業、電力会社、日本原子力発電、出光興産、日本血液製剤機構、東洋インキ、第一三共プロファーマ他

薬品、材料系の就職先が多いです。研究職につくことも可能なようです。

建設・建築系

道路や空港、港、トンネル、堤防、鉄道、個人用の住宅からマンションのような集合住宅、オフィスビルや商業ビルを建設する技術を学ぶ学科です。

建設・建築系の就職先

北海道電力、東北電力、東京電力、関西電力、中部電力、北陸電力、四国電力、九州電力、沖縄電力、電源開発、国土交通省、清水建設、大林組、鹿島建設、大成建設、大林組等のスーパーゼネコン、準大手ゼネコン各社、JR各社、高速道路公社(NEXCO)、ガス会社、地元建設会社他

大きく分けると、
・工事を発注側の国交省、JR、NEXCO、電力会社
・工事をする側のゼネコン、地元建設会社
に分かれます。

分野は違くても、同じ会社に行ける

電力会社やJRなどは、いろいろな分野から入社することができます。

たとえば、電力会社の場合、

  • 電気に強い人
  • 機械に強い人
  • 土木・建築に強い人

いろいろな分野の人が集まっています。

そのため、どの分野からでも入社できますが、入社後の仕事内容は全く違います。

まとめ

高専卒業後は、進学、就職のたくさんの選択肢があります。

特に就職については、迷うくらいの選択肢があります。

どの学科に属しているかで、就職先の方向性は決まり、
大企業へ行くか中小企業へ行くかは本人次第
です。

高専卒業生が実際に感じた高専のメリット、デメリット

大企業での高専卒の扱い、出世スピード、最終到達点を教えます。

タイトルとURLをコピーしました